Interview vol.2 吉田すみれ/すみれ農園 園主
野山で遊んだ子供時代が体と心の基礎に。
―――日々体力のいる農業の仕事ですが、どんな体づくりを心がけていますか?
特にスポーツやアウトドア派ではなかったけれど、子供の時はまさに「野生児」。雑草を食べられるか見極めて口にしたりと、本当の意味で“道草を食いながら”学校に通っていました(笑)。虫を捕まえに田んぼや山の中を駆け回りながら育つたのが、基礎体力になっているのかもしれません。
―――合馬のどんな景色が好きですか?
朝夕に露が降りた草や稲穂に日光が当たってキラキラしているのを見ると、綺麗だなと感じたり、季節ごとの花や冬の霜など自然の四季の移ろいを、子供の時と同じ感覚で楽しんでいます。
ところがいざ帰郷してみたら、子供の時に見ていた雑草や時季ごとに見た虫がいなくなってたんです。効率優先で化学肥料や除草剤を使ってきた畑は真っ茶色で、自然の色とは違う。この20年の間にも生態系が少しずつ変わっているんだと、とても寂しいきもちに…。とにかく少しでも昔の生態系に戻したい、地域の景観を守っていきたいという思いが強まりましたね。
Next「合馬神楽」を通して農と地域と文化が交信する。