制作現場の隅っこから 01

2022年8月9日


「大地との親和性」をひとつのテーマとしている今作。
「振り」ではない「本物の身体」を手に入れるべく、ダンサーは靴を脱ぎ、草履や下駄を履いて生活することからクリエーションはスタートしています。
一本歯下駄やミサトっ子草履、中には自作の藁草履を履くカンパニーメンバーも。

私も実際草履を履いて過ごしてみると、鼻緒を足の指でつかむ動作をすることにより草履を脱いでも足全体で大地を掴むという感覚を身体が覚えたからなのか、普段から足の指の存在をしっかり感じるようになりました。
というか、今まで生活している中でどれだけ足の指を使ってなかったのかに気づいて愕然としました。
以前、舞踏家の方と縄文の身体性についてお話をした際、まだ狩猟文化だった時の生活の場所は平地というより森だったという話に。
となるとやっぱり大地を踏み締めて生活していたはず。
きっとその当時の人の足って凄い存在感だったんだろうなと想像します。

本番では、ダンサーの足や指も見所の一つになるのではないかと密かに思っているのです。もう今から楽しみで。